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パブリッククラウドでの成長を見据えた予算策定

By DoiTFeb 15, 20227 min read

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デジタル時代の現実に即して予算策定プロセスを刷新し、コスト超過を防ぎましょう。

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デジタル時代に即した予算策定プロセスへ刷新し、コスト超過を防ぐ

クラウド支出のリターンをより正確に把握・算出しようとする企業は、同時にクラウドでの成長をいかに予算化するかという課題にも直面しています。企業はクラウド予算の30%を無駄にしていると見積もっており、クラウド活用を拡大するなら、予算策定プロセスの抜本的な見直しが欠かせません。

解決策の一端は、コストの可視化と按分を進めて関係するユーザーやチームに当事者意識を持たせること、そしてコストガバナンスを自動化し意思決定を効率化するツールを導入することにあります。しかし、これらはより根本的な課題の一側面にすぎません。企業に求められているのは、クラウド予算策定のアプローチそのものを問い直すことです。本記事では、クラウド支出を成長戦略と整合させるために、企業が予算策定プロセスをどう再設計できるかを解説します。

組織変革を起こす

パブリッククラウドは、刻々と変わる市場環境に素早く適応するために必要な柔軟性を企業にもたらしますが、企業側の変革も不可欠です。IT、財務、プロダクト、経営の各部門はそれぞれ独立して動くことに慣れているかもしれませんが、クラウドのコスト・品質・パフォーマンスのトレードオフを管理するには、これらの部門がより緊密に連携する必要があります。サイロを解消し、部門間でオープンなコミュニケーションと当事者意識を促進するといったFinOpsのベストプラクティスを導入することが、クラウド予算管理に向けた第一歩となります。

つまり、Engineers自身がクラウドコストを管理する文化を醸成し、コスト最適化をクラウド効率の指標の一つとして捉えることが大切です。一方、財務や事業部門はITのスピード感とダイナミズムを理解する必要があります。組織の双方が、クラウド利用に関するプロセスや運用ルールの合意形成に関わり、コスト削減と事業成長を支えるクラウドリソースへの投資のバランスを取らなければなりません。

こうした緊密な連携があってこそ、従来は年次中心、四半期ごとの予測や財務計画で補完されてきた事業計画・予算策定プロセスを刷新できます。クラウド予算策定にはより俊敏なアプローチが向いており、頻繁なフィードバックループを設けることで、市場の変化に応じてリソース配分やコストモデルを見直し、機動的に修正できるようになります。

事業計画と予算策定は、クラウド利用に対応するための財務モデルの変更によっても影響を受けます。初期投資が小さく、課金が変動するというクラウドの特性から、クラウド支出は通常Opex(運用費)として扱われます。一方、データセンターへの投資はCapex(資本支出)として計上することに、企業はこれまで慣れてきました。

この転換により、支出予測や事業拡大計画と予算の整合は取りやすくなりますが、慎重な運用が求められます。クラウドプロバイダーは、サービスの種類、サービスレベル、利用期間といった条件に応じて、料金体系も運用方法も異なる多様なOpex支払いオプションを提供しています。自社にとって最適な選択肢を見極めるには、丁寧な検討が欠かせません。

可視性を確立する

クラウドでの成長を予算化するには透明性が不可欠ですが、利用が複雑化するにつれてその確保は難しくなります。最初のステップは、組織が既存のクラウドリソースやサービスをどのように配分・測定・予算化しているかをデータで分析することです。

クラウド支出を可視化すると、クラウドコンピュートの割引プランの活用、リソースのライトサイジング、未使用リソースを停止する自動化ツールの導入など、有意義なコスト削減の機会が浮かび上がります。可視性が確保されれば、経営陣は十分な情報に基づき、堅実かつ現実的なクラウド予算を策定できるようになります。ステークホルダーはクラウドの事業価値を実感でき、意思決定者は想定外のコストを回避し、改善の機会を見つける術を学べます。

クラウドの利用実態を明らかにするうえで欠かせないのが、適切に運用された支出按分のためのタグ付けシステムです。これがあれば、リソースを効率的に特定・追跡・管理でき、支出最適化やクラウド導入のROI向上が容易になります。タグ付けによってコストと使用量データを該当サービスに紐付けて整合させ、異常値を即座に検知できます。設計が適切なタグ付けシステムは、すべてのコスト・使用量データを担当チームに割り当てるため、クラウド予算を格段に正確に設定できます。さらに、効果的な自動化に必要なメタデータも整うため、対応が必要になった瞬間にユーザーへ通知できます。

当事者意識を根付かせる

クラウド支出の使い道が見えるようになれば、その責任を担当チームに割り当てられます。各チームに、自分たちのクラウド利用を主体的にマネジメントし、与えられたクラウド予算と整合させるためのツールとリソースを提供しましょう。支出予測の作成、支出のトラッキング、クラウドコスト最適化の機会発見を、各チームが自律的に行える権限を与えるべきです。

こうした当事者意識の浸透により、全員に対する期待値が明確になり、クラウド予算超過がもたらす影響もはっきりします。

クラウドのチャージバックとショーバックは、クラウドサービスのコストを利用元の事業部門と紐付けるためのポリシーです。当事者意識を根付かせ、将来の意思決定を支えるうえで有効です。チャージバックでは各部門が利用したクラウドリソースの費用を実際に負担しますが、ショーバックは費用を請求せず利用状況を通知するにとどまります。これらをはじめとする取り組みは、クラウド予算策定の分散型アプローチを後押しし、必要な可視性を備えた各チームに、支出とニーズのバランスを取る責任を委ねます。

堅牢なコストガバナンスを徹底する

可視性と当事者意識の土台が整えば、適切なクラウドコストガバナンスを支える強固な基盤ができます。これを機能させる鍵は、クラウドコスト管理を可能な限り自動化することです。堅牢な自動化コストガバナンスは、予算超過の前にアラートを出し、コストの急騰や使用率の低いリソースを通知し、最適化で実現できる節約機会を特定してくれます。

クラウドコスト管理を自動化すれば、ポリシーの策定と運用が効率化され、より革新的で市場ニーズに俊敏に応えるクラウド活用に時間とリソースを振り向けられます。DoiTのFlexsaveのような製品は、予約済みコンピュート(Savings Plans、Reserved Instances、Committed Use Discounts)による節約を、財務リスクや管理負担ゼロで最大化し、こうした効率化を後押しします。組織側の手間を最小限に抑えつつ、クラウドコスト最適化を自動化して節約を最大化します。

事業価値を軸にクラウドの意思決定を行う

企業のクラウド予算超過は平均23%に達しており、クラウド支出をより効率的に投じる必要性は明らかです。workloadsをクラウドに載せるかオンプレミスで動かすかは、事業価値を基準に判断すべきです。レガシーアプリケーションのリフト&シフト移行は、かえってコストを押し上げる可能性があります。これらはデータセンターでの稼働を前提に設計されており、クラウド上ではパフォーマンスが十分に発揮されず、大量のネットワークトラフィック──ひいてはコスト──を生み出してしまうからです。

サービスをクラウドへ移行する際は、クラウド環境のメリットを最大限に引き出せるよう、アーキテクチャ設計を最適化しましょう。具体的には、サービス管理にcloud-nativeな製品を活用し、不要な課金対象ネットワークトラフィックを削減するといった工夫が挙げられます。

トレンド分析や差異分析は、クラウド支出の動向を捉えるのに役立ちます。また、クラウドworkloadsとコストをベンチマークすれば、事業のパフォーマンスを評価できます。クラウドworkloadsやリソース使用率をコストと照らし合わせて継続的に追跡・測定すれば、クラウドが自社にもたらしている価値について有力な示唆が得られ、それに応じて予算を調整できます。

パートナーと組む

組織のクラウド支出への向き合い方を変え、可視性、当事者意識、コストガバナンス、事業意思決定を強化することは、クラウドでの成長を予算化するうえで確かな足場となります。とはいえ、これらはどの組織にとっても簡単に実装できる施策ではありません。

持続的な成長軌道を描くパブリッククラウド向けの予算策定の仕組みを、自社のリソースだけで設計・実装できる企業はごくわずかです。しかし、クラウドを通じた成長加速と継続的な成功への最適化を専門に支援するパートナーと組めば、自社の事業に集中しつつ、クラウド予算策定の判断が事業の成長に確かに寄与すると確信できるはずです。