Cloud Intelligence™Cloud Intelligence™

Cloud Intelligence™

GCP Compute Advisor:デプロイ前にコンピュート基盤を設計

GCP Compute Advisorは、デプロイ前にCompute EngineとGKEのマシンタイプ・コスト・構成を提案する、Gemini搭載の新ツールです。

このページはEnglishDeutschEspañolFrançaisItalianoPortuguêsでもご覧いただけます。

Sep 2, 202610 min readPreferred source
Chimbu Chinnadurai

About Chimbu Chinnadurai

I've probably debugged a Kubernetes issue in more time zones than I care to count. Based in London, I help engineering teams across EMEA get their clusters to behave — and actually understand why they misbehaved in the first place.

I write, speak, and guest on podcasts about all things cloud-native. Away from the terminal: I enjoy cooking almost as much as simplifying overly complex systems.

My personal page

TL;DR: GCP Compute Advisorは、Google Cloudの新しいGemini搭載プレビュー機能です。リソースをプロビジョニングする前に、Compute EngineとGKE向けのマシンタイプ、コスト見積もり、デプロイ構成を提案します。すべての回答は、クォータ、予約、確約利用割引、組織ポリシーといった実際のプロジェクト状態に基づいており、そのまま実行できるgcloud、Terraform、YAML形式で出力されます。Day-0の設計判断のためのツールであり、稼働中のトラブルシューティング向けではありません。デプロイ後の継続的な最適化はPerfectScaleのようなツールが担います。

Compute Engineのマシンタイプ一覧を眺めながらN4とC4のどちらにすべきか悩んだり、新しいワークロードのためにリージョンMIGとゾーンMIGの比較に午後まるごと費やしたりした経験があるなら、Google Cloudから注目すべき新機能が登場しました。Compute Advisorは、Google CloudのGeminiを搭載した新しいプレビュー機能で、リソースを立ち上げる前に、ハードウェアの選択肢を評価し、デプロイコストを見積もり、推奨構成を得ることができます。

Compute EngineインスタンスとGKEクラスタの両方で、現在プレビュー版として利用できます。使い方はどちらも同じです。ワークロードを自然な言葉で説明すると、一般論のベストプラクティスではなく、プロジェクトの実態に基づいた推奨が返ってきます。

Google CloudコンソールのGCP Compute Advisorホームページ

GCP Compute Advisorが汎用AIチャットボットと異なる理由

もっともらしいVMスペックを生成してくれる汎用AIツールはいくらでもあります。Compute Advisorが実際の設計作業で役立つ理由は、コンテキストに基づくグラウンディングにあります。回答を返す前に、実際のプロジェクト状態を確認するのです。具体的には、クォータの上限、既存の予約、確約利用割引(CUD)、デフォルトのリージョンとゾーン、そして組織ポリシーで設定されたリソースロケーションの制約などです。

つまり、特定のvCPU数のC4Dマシンタイプを推奨する時点で、デフォルトリージョンにそのクォータがあるか、未使用のCUDによって特定のファミリーが他より割安になるか、ロケーション制約によって候補から外れるゾーンがないかを、すでに把握しているということです。推奨を受け取ってから、自分でアカウントの上限と照らし合わせて検証する必要はありません。すでにチェック済みなのです。

プロンプトを送信すると、レスポンスペインに次の3つが表示されます。

  • コンテキストグラウンディング: 一般的な回答ではなく、実際のプロジェクト状態を反映した推奨。
  • インタラクティブなコードスニペット: コピーしたりCloud Shellで直接実行したりできる、すぐに使えるgcloudコマンド、REST呼び出し、Terraformリソース。
  • ビジュアルキャンバス: 比較表、項目を並べた詳細比較、構造化された実装プラン。

コンソール経由で使う場合、Compute Advisorが自らリソースを作成・変更・削除することはありません。設計と計画のためのインターフェースであり、自動化レイヤーではありません。コマンドの確認と実行は引き続き自分で行います。本番キャパシティに関わる作業では、これが標準的な進め方です。

より良い結果を得るためのGCP Compute Advisorプロンプトの書き方

出力の質は、リクエストの組み立て方に大きく左右されます。

  • 具体的な役割を与える: プラットフォームエンジニアやクラウドアーキテクトとして振る舞うよう指示すると、回答の深さ、トレードオフ分析、技術的な厳密さが変わります。
  • リクエストを分割する: 「マシンタイプ選びを手伝って」のような漠然とした質問ではなく、番号付きのステップに分けましょう。比較表、アーキテクチャ上のトレードオフの整理、デプロイスクリプトを別々の項目として依頼すると、ありきたりなチャットの返答ではなく、構造化された設計ドキュメントが得られます。
  • 出力形式を明示する: Markdownの表、Terraformブロック、gcloudスニペットが必要な場合は、はっきりと指定しましょう。
  • 重複するコンテキストは省く: 有効なリージョン、クォータ、CUDの状況をわざわざ伝える必要はありません。ツールがプロジェクトのコンテキストを自動で読み取ります。
  • 同じスレッドで対話を重ねる: 最初の回答がコンピュートに偏り、ネットワークやストレージが抜けている場合は、追加のプロンプトで質問しましょう。コンテキストはリセットされず、積み上がっていきます。

Compute Advisorは、稼働中の問題のトラブルシューティング向けには作られていません。稼働中のインスタンスやクラスタで障害が発生した場合は、引き続きCloud Loggingや診断ツールを使うのが正解です。Compute AdvisorはDay-0の設計のためのツールであり、Day-2のトリアージ向けではありません。

Compute EngineとGKE向けのCompute Advisorプロンプト例

最適な出力を得るための実践的なプロンプトを紹介します。

GKEでのモデルファインチューニング:L4とA100 GPUの選択

Act as an ML platform engineer. I'm fine-tuning a mid-size open model and need to
decide between GKE node pools with L4 GPUs versus A100 GPUs for the training job.
Please provide the following:
1. A cost and throughput comparison between L4 and A100 node pools for this workload.
2. Recommended machine types and accelerator counts for a training job of this size.
3. An estimate of relative training cost per epoch for each option.
Format the comparison as a Markdown table, and provide the node pool creation
command as a ready-to-use gcloud snippet.

モデルのファインチューニング向けにL4とA100 GPUノードプールを比較するCompute Advisorの回答

ピークトラフィック前のGKEノードプールのライトサイジング

Act as a site reliability engineer. I want to understand whether our GKE node
pools are right-sized for current traffic before our next peak event.
Please provide the following:
1. An assessment of whether current machine types are under or over-provisioned
based on recent utilization patterns.
2. Recommended adjustments to node pool machine types or autoscaling thresholds.
3. The Cloud Monitoring metrics I should track going forward to catch drift early.
Format the recommendations as a short walkthrough, followed by a Markdown table
summarizing the suggested changes.

使用率パターンに基づくCompute Advisorの回答

GKEの在庫切れに備えたマルチゾーンフォールバックとインスタンスの柔軟性

Act as a capacity planning engineer. Draft the recommended configuration for
machine flexibility and multi-zone fallbacks for a GKE cluster to ensure
system workloads remain resilient during peak traffic without manual
intervention.
Please provide the following:
1. A recommended instance flexibility configuration covering fallback machine types.
2. A multi-zone fallback strategy that avoids manual rebalancing during a stockout.
3. The autoscaling settings needed so this fallback triggers automatically.
Format the response as a Markdown table for the fallback options, and provide
the ComputeClass or node pool configuration as a ready-to-use YAML manifest.

マルチゾーンフォールバックを備えた回復力の高いGKE ComputeClassを示すCompute Advisorの回答

AWS KarpenterからGKE Node Auto-Provisioning(NAP)への移行

Act as a Kubernetes migration specialist. I am migrating an EKS cluster
that uses Karpenter to GKE. Please translate my AWS Karpenter
NodePool into a GKE custom ComputeClass.
Please provide the following:
1. A summary that maps Karpenter concepts to GKE Node Auto-Provisioning (NAP) and ComputeClasses.
2. A YAML manifest that shows how a ComputeClass provides the same variety of instance types and weighting for Spot VMs as Karpenter.
3. The changes required in the Pod manifest to use the new ComputeClass.
Format the mapping as a Markdown table, and provide the GKE
manifests as code blocks that are ready to use.

Karpenter NodePoolの概念をGKE ComputeClassにマッピングするCompute Advisorの回答

Cloud bill shouldn't be a mystery

One platform for AI and Cloud optimization.

Day 0とDay 2:Compute AdvisorがGoogleの既存レコメンダーを補完する理由

アイドルVM、マシンタイプ、予約に関する推奨といったGoogleの既存レコメンダーの多くは、設計上リアクティブです。すでに存在するリソースを分析し、過去の一定期間にわたってサイズが過剰だった、あるいは十分に使われていなかったことを教えてくれます。有用ではありますが、あくまで事後の話です。

Compute Advisorは、プロセスのより早い段階に位置します。プロビジョニングモデルの選択、マシンファミリーの比較、GKE AutopilotとStandardの評価など、リソースが存在する前のアーキテクチャ判断を対象としています。Day 0の時点でサイジングとコミットメント戦略を正しく決めておけば、デプロイ後に指摘される項目を減らせます。

新しいワークロードのサイジングやプロビジョニングモデルの比較を日常的に行っているなら、まだ進化の途上にある今のうちから、Compute Advisorを計画ワークフローに組み込む価値があります。

Day 0のその先の継続的な最適化:GKEとCommitmentsのためのPerfectScale

Compute Advisorは、特定時点でのプロンプトベースのインフラ設計のために作られています。環境を継続的に監視したり、ランタイムのドリフトを自動検出したり、コミットメントの購入を長期的に管理したりはしません。このDay-0とDay-2の分担で、Day-2側を担うのがDoiTの2つのプロダクトです。

  • PerfectScale™ for Kubernetesは、GKEワークロードのデプロイ後の継続的な最適化を担います。アプリケーションの需要変動に合わせて実際の使用状況を継続的に分析し、CPUとメモリのrequests/limitsをライトサイジングします。
  • PerfectScale™ for Commitmentsは、長期的な割引カバレッジを管理します。Compute Advisorが設計時に既存のCUDを確認するのに対し、PerfectScaleは請求先アカウント全体の使用状況を追跡し、カバーされていない使用分に対してCompute flexible CUDの推奨(オプションで自動購入も)を行います。これにより、Compute Advisorが推奨の根拠とする数値が長期にわたって正確に保たれます。

FAQ

GCP Compute Advisorとは何ですか? Compute Advisorは、Google CloudのGemini搭載プレビュー機能で、リソースをプロビジョニングする前に、ハードウェアの選択肢の評価、デプロイコストの見積もり、推奨構成の取得を支援します。

Compute AdvisorはCompute EngineとGKEの両方で使えますか? はい。現在、Compute EngineインスタンスとGKEクラスタの両方でプレビュー版として利用でき、どちらも使い方は同じです。ワークロードを自然な言葉で説明すると、プロジェクトの実態に基づいた推奨が得られます。

Googleの既存のレコメンダーとはどう違いますか? GoogleのアイドルVM、マシンタイプ、予約のレコメンダーはリアクティブで、すでに存在し、過剰または過少に使われてきたリソースを指摘するものです。Compute Advisorはプロセスのより早い段階に位置し、リソースが存在する前のアーキテクチャ判断(プロビジョニングモデル、マシンファミリー、AutopilotかStandardか)を対象とします。

Compute Advisorは自らクラウドリソースを作成・変更・削除できますか? いいえ。コンソール経由では、設計と計画のためのインターフェースであり、自動化レイヤーではありません。生成されたgcloud、REST、Terraformのコマンドの確認と実行は、引き続き自分で行います。

Compute Advisorの回答には実際に何が含まれますか? 次の3つです。コンテキストグラウンディング(実際のクォータ、予約、CUD、組織ポリシーと照合された推奨)、インタラクティブなコードスニペット(すぐに使えるgcloud、REST、Terraform)、そしてビジュアルキャンバス(比較表と構造化された実装プラン)です。

稼働中の本番環境の問題をトラブルシューティングできますか? いいえ。Day-0の設計のために作られており、Day-2のトリアージ向けではありません。進行中のインシデントには、引き続きCloud Loggingや診断ツールが適切です。

Compute AdvisorとPerfectScaleの関係は? Compute Advisorは、特定時点でのプロンプトベースの設計判断を担います。その後をPerfectScale for KubernetesとPerfectScale for Commitmentsが引き継ぎ、GKEワークロードの継続的なライトサイジングとCUDカバレッジの長期的な管理を行います。

DoiT Cloud Intelligence™の詳細は、ぜひデモを予約してご確認ください。