
AWS re:Invent 2023が幕を閉じた今、ラスベガスでの4日間から得た学びを振り返ってみましょう。
市場シェア・機能の幅の両面でパブリッククラウドをリードするAWSは、クラウドイノベーションの最前線に立ち続けることをユーザーから常に求められており、その期待にパートナーエコシステム内のテクノロジープロバイダーとの連携を通じて応えてきました。
今年のカンファレンスでもまさにそれを象徴する事例が数多く見られ、生成AI、セキュリティ、ストレージといった領域で高まる需要に応えるべく、新サービスや機能強化が次々と発表されました。本記事では、DoiTが今回特に注目した3つのテーマを取り上げます。
続々と登場した生成AIソリューション
生成AIはここ数年、業界イベントの中心的なテーマであり続けており、re:Invent 2023も例外ではありませんでした。
この分野で最も注目を集めたのが、新しいAI搭載チャットボット「Amazon Q」の発表です。煩雑な手作業を減らしつつ、迅速かつ効率的なカスタマーサポートを実現することを目指しています。Qは単なる汎用チャットボットではなく、ユーザーの役割・権限・データセキュリティ要件に応じて対話をパーソナライズし、開発者向けにもビジネス向けにもインテリジェンスを提供できるよう設計されています。お客様やパートナーはQを活用することで、質問への回答、開発プロセスの分析、コードバージョンのアップグレード加速など、幅広い用途に役立てられます。
生成AI関連の発表はQだけにとどまりません。Trainium 2チップのリリースによるインフラ強化も発表され、大規模AIモデルにおいて最大4倍のトレーニング性能と3倍のメモリ容量を実現するとされています。さらに、AWS CloudWatch、AWS Config、Amazon Inspectorといった既存サービスへのAI統合も、機能強化の一環として盛り込まれました。
こうした進化により、AWSとそのパートナーエコシステムは、パブリッククラウドにおけるAIイノベーションの最前線に立ち続けるはずです。
依然として議論の中心はコスト最適化
展示会場と数百を超えるスポンサーブースを歩いてみると、不確実な経済環境のなかで、誰もがコスト最適化を最優先課題に据えていることがよく分かります。commitments管理サービス、DevOps強化、ストレージやセキュリティのソリューションなど、クラウド管理のどの領域であっても、ベンダーのバリュープロポジションは結局のところ「いかに効率を高め、お客様がさまざまなクラウドサービスを使う際のコストを抑えられるか」という一点に行き着きます。
これは驚くようなことではありません。クラウド環境上のあらゆる製品やアプリケーションの効果は、最終的にコストと結びついているからです。プロジェクト初期に開発チームがコスト効率よりもスピードを優先するよう指示されていたとしても、いずれはコスト最適化と効率改善が重要なテーマとして浮上します。
AWSもこの点を十分に理解しており、今回の多くの発表は「お客様のクラウドコスト削減を支援する」という明確な狙いのもとに行われました。なかでも特に大きなトピックが、R8g EC2インスタンスを支えるGraviton4チップの登場です。GravitonチップはAWSコストを最適化するうえで最も効果的な選択肢の一つであり、第4世代となる本チップにより、R8gは現行のメモリ最適化インスタンスのなかで最高の価格性能比を実現します。
Graviton4チップに加え、AWSはAWS Glueのデータ品質改善や、CloudWatchログにおける自動パターン分析の機能強化も発表しました。いずれも異常検知の精度を高め、ユーザーのコスト最適化の取り組みをさらに後押しするものです。
進化を続けるパートナーサービス
AWSプレミアパートナーとして、新たに50億ドル規模の戦略的協業契約を締結したDoiTにとって、AWSをご利用のお客様にこれまで以上に価値を提供できる新たな手段を知れたことは、大きな収穫でした。
具体的には、Amazon Qを活用してお客様のAWS環境からより深いインサイトを引き出し、改善機会を発見できるようになるほか、AWSがサーバーレスやマネージドサービスに一層注力している点も見逃せません。この流れを踏まえ、DoiTは技術支援にとどまらず、お客様にビジネスインテリジェンスの観点からのインサイトを提供し、個別のニーズに合わせたカスタムソリューションをさらに展開していきます。
AWSはまた、パートナー主導のカスタマーサポートに関する強化策も発表しました。なかでも重要なのが、DoiTのようなパートナーがメタデータやCloudWatchメトリクスにアクセスできる新しい診断ツールです。これにより、お客様のAWS環境で発生した問題の特定と解消を、より迅速かつ的確に支援できるようになります。一方で、お客様のプライバシーとデータの完全性は引き続き厳格に守られ、パートナーが環境内の個人識別情報(PII)にアクセスしたり、お客様のAWSリソースに変更を加えたりすることはできません。
先週ネバダの砂漠で発表された数々のニュースを踏まえれば、AWSをご利用のお客様がクラウド支出からさらに大きな価値を引き出していける、明るい未来が見えてきます。DoiTとAWSの関係はかつてないほど強固になっており、2024年もその先も、お客様のクラウドおよびFinOpsの目標達成を全力で支援していきます。