クラウドによるビジネス変革をスムーズに進める鍵は、強固な基盤づくりにあります。『The Cloud Migration Handbook』では、効率的かつ効果的なクラウド移行のために優先すべき重点領域を詳しく解説しています。

最適な移行準備に欠かせない要件とは
パブリッククラウドへ移行するworkloadsが増えるなか、移行プロセスの調整不足が大きな足かせとなっています。こうした非効率により、平均的な企業は移行に年間14%もの過剰支出を強いられているのが実情です。その背景にあるのは、クラウド導入の成功にはパラダイムシフトが伴うという認識の欠如です。生産性と価値を高めるには、これまでのITの慣習を手放し、根本的に新しいアプローチへと舵を切る必要があります。
そこでDoiTは、自社のビジネスに合ったクラウド移行を進めるための新しいガイド『The Cloud Migration Handbook』をご紹介します。本ガイドでは、効率的かつ効果的なクラウド移行を実現するために押さえるべき次の3つの重点領域を解説しています。
- アセスメント
- ケイパビリティ構築
- 実行
アセスメント
スイッチを入れただけでクラウドが奇跡を起こしてくれるわけではありません。人材・プロセス・プラットフォーム・運用・セキュリティのそれぞれで、しっかりとした体制を整えておくことが欠かせません。
AWSとGoogle Cloudは、いずれもクラウド移行に取り組む組織向けに包括的なフレームワークを整備しています。
AWS CAFでは、ビジネス・人材・ガバナンス・プラットフォーム・セキュリティ・運用という観点から、組織に求められる基盤的なケイパビリティを定義しています。テクノロジー変革がプロセス変革を生み、それが組織変革を可能にし、最終的にプロダクト変革へとつながる――そんなバリューチェーンが示されています。
Google Cloud Adoption Frameworkは、Google自身のクラウドにおける進化と顧客支援で培った知見をもとに、人材・プロセス・テクノロジーの3軸で構成されています。組織がクラウド活用のどの段階にあるかを総合的に診断するとともに、目指す姿に到達するための具体的な実行プログラムを提示します。
移行前のアセスメントでは、大規模なインフラ変更がアプリケーションに及ぼす影響を見極めましょう。選定したプロバイダーが提供するディスカバリー・アセスメントツールを活用すれば、現在のインフラ・アプリケーション・データ構造の状態を的確に把握でき、クラウドへ移行すべきアプリケーションやデータも見極めやすくなります。あわせて、クラウド移行の計画段階ではセキュリティを最優先に据えることが重要です。最初からセキュリティの責任者を任命し、移行前計画のすべての段階に関与させましょう。
移行の6つのR
既存アプリケーションの移行をスムーズに進めるには、複雑度の低いものから着手し、移行ノウハウを高めながら早期の成果を積み重ねていくのが効果的です。
Retiring(廃止)
移行前に古いアプリケーションをそのまま廃止するだけでも、移行のビジネスケースを後押しするコスト削減効果が得られ、チームの労力を有用なアプリケーションに集中させ、セキュリティ担当者の負担も軽くできます。
Retaining(保持)
すべてのworkloadsがクラウドに向いているわけではありません。ビジネス上、移行する意義のあるものだけを対象にしましょう。
Rehosting(リホスト)
「リフト&シフト」とも呼ばれるリホストは短期的な戦略としてよく選ばれますが、これを主たる移行戦略にしてしまうと、ビジネス目標の達成に向けたパブリッククラウド本来の力を引き出せません。
Replatforming(リプラットフォーム)
リプラットフォームは、既存アプリケーションをレガシープラットフォームから最新のクラウドプラットフォームへ移行する手法です。アプリケーションのコアアーキテクチャに手を加えずに、クラウドデプロイメントモデルのメリットの一部を取り込めます。
Refactoring(リファクタリング)とRe-architecting(再アーキテクチャ)
スケールや機能・性能の強化といった切実なビジネスニーズに後押しされるリファクタリングおよび再アーキテクチャは、アプリケーションスタックをクラウド中心の視点で再構築することに重点を置きます。その中核となるのは、既存環境では利用できないcloud-nativeな機能の活用です。
2. ケイパビリティ構築
採用するクラウド移行アプローチが固まったら、目標を達成するための基盤となるケイパビリティを築く段階に入ります。
クラウドケイパビリティを構築・強化するうえで、クラウドパートナーのサポートは大きな鍵を握ります。クラウド移行、とりわけセキュリティや運用自動化の領域に精通したパートナーは、移行を成功させるために必要な技術面・ビジネス面の要件を満たすスキルの育成を後押ししてくれます。
実践的なアプローチを通じて、自社ならではのツールやプラクティスを動員し、少数のビジネスアプリケーションをクラウドへ移行する方法を体得できます。その土台を支えるのは、アジャイルでスケーラブルなデリバリー文化、チーム体制、そしてマネジメントプロセスです。
3. 実行
クラウドパートナーは、実際のクラウド移行に踏み出せる段階まで導いてくれます。効果的に移行するために欠かせないベストプラクティスや教訓を、確実に習得できるよう伴走します。
さらに、自動化やアジャイルフレームワークの定義・確立に関するベストプラクティスについても、サポートと指針を提供。よくある落とし穴を回避し、クラウド移行の体験を最適化できます。
次のステップへ
テクノロジーの変化に追随し競争力を保つため、企業はかつてないスピードで方向転換を迫られています。先進的な企業はクラウド主導の変革を取り入れ、コストとビジネスリスクの低減、運用効率の向上、俊敏性とイノベーションの強化、そして優れた製品・サービスによる従業員・顧客体験の向上を実現しています。
世界中のお客様がDoiTを活用し、インテリジェントなテクノロジーportfolio、専門性の高いコンサルティング、無制限のテクニカルサポート(いずれも追加費用なしでご利用いただけます)によって、クラウド利用の簡素化と自動化を進めています。
2022年、DoiTはAWS MAP(Migration Acceleration Program)コンピテンシーを取得し、AWS Premier Partnerのステータスも獲得しました。さらにGoogle Cloud Premier Partnerおよびマネージドサービスプロバイダーでもあります。
